こんにちは、じゅんぞうです。
きょうもブログを読んでくださってありがとうございます。
なかなかよい気候が続いていますね。
花粉症がそれとなくよくなってきた感じです。
どうもスギのアレルギーが一番強いみたいですね、私。
さて、今日のお話です。
先日、会社に呼ばれまして、
「じゅんぞうさん、〇〇について従業員に話してほしいんだけど」
と言われました。
一応知識のある分野の一つでしたのでOKしたのですが、
OKしてから一つ「そういえば…」と思ったことがあります。
「報酬、いくら請求しよう…。」
報酬はどのくらい?
あなたなら、いくら請求するでしょう?
会社員だと、自分で価格を設定することはないと思いますので、
試しにやってみてください。
以下のような条件を与えておきます。
・少々専門的な内容について、従業員に説明します。
いわゆる研修のようなものと思ってください。
・話す時間は1時間です。
・簡単な資料を配るだけなので、物の原価はほぼゼロです。
・現段階では、何名の従業員が来るかは不明。
・じゅんぞうは10時間かけて準備します。
さあ、いかがでしょうか。
ちゃんと考えてから、次に進んでくださいね。
報酬の決め方
考えてくださいましたか?
あなたはいくらと設定したでしょうか。
5万円?10万円?100万円?
あなたがいくらと設定したとしても、
実は正解の金額はありません。
重要なのは、
「どうやってその金額を割り出したか」です。
では、代表的な考え方を2つ、紹介しましょう。
(1つめ)
準備に10時間かけるから、時給単価を3,000円として、3万円。
当日会社に出向いて、1時間話すから、それで2万円。
合計で5万円かな?
これは、今回の説明にかかった準備時間と、
当日にかかる時間(説明、会社への往復)を中心に考え、
自分の時給を単価として報酬を割り出すという考え方です。
時給単価は仕事の内容によってある程度変わるでしょうが、
おそらく「少々専門的」というところから、
会社員の時給より少し高めに設定したことと思います。
(2つめ)
少々専門的な話なら、たぶん従業員が自分で学ぶとしたら
10時間くらいかかるだろう。
それを1時間の説明で教えるなら、この1時間に10時間分の価値がある。
だとしたら、従業員の時給単価2,000円として、
一人あたり2万円で請求しよう。
従業員の数が分からないみたいだけど、10人聞いたら20万円、
100人聞いたら200万円になるな。
これは、今回の説明をするにあたっての自分の労力というよりも、
自分の経験や知識の価値と従業員の受けるメリットを中心に
報酬価格を設定するという考え方です。
どちらのほうがしっくりくるか?
1つめの考え方と2つめの考え方、
どちらも報酬価格の根拠はあります。
しかし、会社側からすると、受け容れやすいのは
圧倒的に「1つめ」の考え方です。
なぜなら、
会社は従業員に対して「働いた時間」で給料を支払っているから。
ですので、何か専門家に依頼をするとしても、
すぐ時給換算するのです。
「大した仕事をやっていないから時給1000円」
「いろいろ教えてもらったから時給5000円」
「専門的なことだから時給10000円」
そして、この報酬の決め方で陥りやすい点がこれ。
「受注した側からすると、想定よりもずっと安い金額になる」ということ。
どのような業界でもそうですが、
会社に出向いて何かを教える、何かを伝えるという仕事は、
時給に縛られるものではない、と、
この仕事をしている人(受注者)は考えています。
バックグラウンドの知識や経験、資格の重みなどを考えたら、
会社員のように時給換算できるほど安くないことが多いです。
極端な例ですが、こんなことが実務上あったりします。
交通事故を起こしたので、相手側との交渉のために弁護士にお願いした。
その弁護士が間を取り持ってくれたおかげで、100万円支払いが浮いた。
弁護士に50万円費用を払った。
弁護士は、電話一本入れてはんこを押しただけ。
ものの10分で50万稼いだ。
「10分で50万!高い!」と思うかもしれませんが、
その弁護士がいなかったら100万円かかっていたわけです。安いでしょう?
専門家、コンサルタントといった方々は、だいたいこんなことから
価格設定をしています。
これを理解せずに、ただ目先のお金が「高い」と言って、
専門家にお金を出し渋り、気持ちよく仕事をさせなかったり
本気のコンサルティングを受けられない会社が後を絶ちません。
これは本当にもったいないことです。
提供した価値で報酬を請求せよ!
あなたが将来、報酬を請求する側に回るかは分かりませんが、
もし請求をすることがあれば、
「自分がこれだけの価値を提供した」と思えば、
臆することなく請求してください。
例えば、将来的に100万の価値を生む仕事をしたと思ったら、
たとえ5分しか仕事をしていなくても、50万請求していいのです。
そこは自分を安売りしない。強気でいきましょう。
逆に言えば、あなたがお願いする立場であれば、
受ける利益に見合った報酬を払わないといけません。
専門家は時給で働かない。
それはしっかり分かっていただいたほうがよいと思います。
p.s.
とはいえ、分かりやすく時給換算で請求してくれる
専門家もいらっしゃいます。
そういう場合は、ちゃんとお互いが利害を考えた上で
再度値段の交渉をしてあげると、将来にわたって
いい関係が築けると思いますよ。