あなたが会社に評価されることは一生ない~基礎講座3

こんにちは、じゅんぞうです。

今日もブログを見てくださってありがとうございます。

 

前回は、「会社の恐ろしさ」についてお話ししました。

あなたは現在、会社員として仕事を提供し、お金をもらう立場にいるでしょうが、

会社はあなたからたくさんのものを奪っていく、というお話でしたね。

「会社はあなたを奴隷のように扱う」

「会社があなたをあまりにも少ない賃金で働かせている」

「会社はあなたをいつ棄てるか分からない」

こういった事実があるにもかかわらず、会社に勤めている。

それをまずは認識していただけたかと思います。

あまりよく覚えていないという場合は、こちらから前回の記事を一度お読みください。

 

それでは第3回の基礎講座です。

 

今回は少し勉強的な要素を含んでお話ししてみようかと思います。

テーマは、「あなたが会社に評価されることは一生ない」というお話です。

このお話しをすれば、あなたも一歩踏み出さざるを得なくなります。

 

まず、あなたが学校を出て、会社に入ったときのことを思い出してください。

中学、高校、大学、どのような学歴であれ、

「就職活動」というものをしたと思います。

中にはコネ入社という方もあるかもしれませんが、

少なくとも、学校を卒業する前に、自分の進路について考え、

何らかのアクションを起こしたでしょう。

 

現在の一般的な就職活動の流れとしては、

①自分のやりたいことを考え、行きたい企業(業界)を絞る

②説明会に申し込み、エントリーシートを記入、履歴書を送付して面接を受ける

③内定をもらい、就職

というものになっています。

 

数十年前は、数社受ければよかったかもしれませんが、

現在は数十社に申し込むのが普通です。

景気が上向いてきて、売り手市場なんてことも言われていますが、

知名度のある会社は相変わらず買い手市場です。

多くの企業が入口として設けているのが企業説明会ですが、

その入口へのアクセスでさえ狭き門。

ウェブを利用して説明会の申し込みをするのですが、数分で埋まります。

まさに人気アイドルグループのチケット争奪戦のようなかたちです。

この説明会の申し込みに乗り遅れると、もうその会社へ入社する希望は断たれます。

 

このような努力を数か月続け、やっとの思いで会社に入ります。

希望を抱き、目を輝かせて入った、

まだ何も仕事をしていないのにいつの間にか大好きになってきた自分の会社。

その会社で、まず、あなたはどのような部署に配属され、

どのような仕事をさせてもらったでしょうか。

やりたい仕事でしたか。楽しかったですか。

その後、部署の異動や転勤があったでしょうか。

あなたが入社から今まで経験した会社人生は、

就職活動をするときに思い描いていたとおりに回っているでしょうか。

 

おそらく、多くの方は、

別にそれほどやりたくない仕事を任され、必死にもがいている中で、

何となく楽しみを見出せるようになっていった、という感じだと思います。

会社人生、すべてがバラ色で、毎日楽しかったというよりも、

つらいこと、苦しいことのほうがずっと多かったのではないでしょうか。

それもそのはず。日本の会社では、「やりたい仕事はできない」のが当たり前だからです。

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それでは、「やりたい仕事ができない」理由を解説していきましょう。

 

一部の中小零細企業では当てはまらないかもしれませんが、

多くの会社、とくに大会社では、

「この仕事をしてほしい」ということだけで採用することはまずありません。

どんな仕事をするかということは、会社に入ってから決められます。

まずは単なる労働力として採用し、成長度合いやスキル、性格等を勘案して

臨機応変に仕事が振り分けられていきます。

会社に入るための活動を「就職活動」、

会社に入ることを「就職」と日本ではよく言われていますが、

厳密に言えばこれは誤った言い方なのです。

正確には「入社活動」「入社」です。

 

考えてみてください。新卒採用をする場合、

どんなに能力が高い人がいたとしても、ほぼ初任給は変わりません。

中途採用をする場合は、会社に必ず利益をもたらしてくれる人だ、と確信を持って

採用したとしても、給料は周りの同年代の方の給料とほぼ同じに設定されます。

仕事が倍できると思ったら、倍額出すのが当たり前、と考えるかもしれませんが、

そんなことはしないのです。

 

こうなってしまった背景としては、日本の雇用慣行があります。

過去の時代背景や政策的な観点などをここで説明するのは省略させていただきますが、

日本では、会社に入る目的は「仕事を評価してもらい、仕事の対価をもらう」

ことではなく、

「生活を保障してもらう」ということなのです。

その考え方が反映されているものとして、以下のようなものがあります。

 

「年功序列型賃金体系」「住宅手当」「扶養手当」「定期昇給」「年齢給」

 

上記のようなものは、あなたが会社でナンバーワンの業績をたたき出しても、

何も仕事をしないで何の貢献もしなくても、影響があまりあるものではありません。

何歳だろうが、家を持っていようが、子どもや配偶者がいようが、

仕事の出来不出来にはそもそも関係ないのです。

バリバリ仕事をこなす会社の若手エースより、新聞を読んでおしゃべりをしている

定年間近のおじさんのほうが給与が高かったりする会社がほとんどですが、

それは仕事を評価しているのではないからです。

一般的なその人のライフステージを考えたら

若手エースより60近いおじさんのほうがお金が必要だからです。

生活保障という観点から考えれば当然必要となる世代だから、ただそれだけのことです。

 

現代において、改めてこのような賃金体系であることを考えてみると、

真面目に会社のために尽くすのが馬鹿らしい、という気持ちになります。

頑張って業績を上げても、たいしてお金がもらえないからです。

それだったら、頑張らなくていいや、という気持ちになるのは当然のことです。

 

そういった考え方を少しでも変えてもらうために、

「成果主義」「同一労働同一賃金」「高度プロフェッショナル制度」など、

政府はいろいろな政策を打ち出していますが、どれも現状うまくいっていません。

それもそのはず。これらがもし完全導入されると、

子どもを持つ40代以降を中心とした方々が路頭に迷うからです。

現代のような、会社の体力がなく、生活に十分な賃金が出せない中で、

できる人に給与をたくさん払ってしまったら、できない人は生きていけなくなるのです。

会社はできない人をクビにするしかありません。

しかし、できない人だからといって、簡単にクビにもできないのです。

 

先ほども申し上げたとおり、日本では会社に生活を保障してもらっています。

そのため、生活を保障できないということは、完全なる会社責任ということになるのです。

例えば、能力がなく、まともに働けない人が会社にいたとします。

「あなたはいらないよ」とクビにしたら、その人が裁判を起こしました。

この結果、たいていの場合、会社が負けます。

その理由はこうです。

 

「能力がない、っていうけれど、ちゃんと教育したの?

今の仕事がどうしても難しいなら、他の簡単な仕事はいくらでもあるでしょ?

働く時間を短くしてあげたり、セミナーに行かせてあげたり、

その人が会社で仕事を続ける方法はいくらでもあったんじゃないの?

それを怠っているんだから、会社が悪いよ」

ある意味、会社の責任はとても重いのです。

 

一方で、こういう面では労働者に厳しいとも考えられます。

「転勤命令があったが、嫌だから断った」

「残業を命じられたが、プライベートの約束があったので残業しなかった」

というようなことで会社に不利益な待遇を受けた。だから裁判をした。

こういった場合は、労働者が負けることが多いです。

その理由は、

「仕事だから」という一言。

極端に言うと、生活を保障しているからつべこべ言うな、というようにも取れる気がします。

もし、日本で「就職」して働いていたとしたら、

転勤というのは現在の職と違ったものになるので断れるでしょうし、

仕事がちゃんと回っており、最初に約束した仕事ができているなら残業を断っても問題ありません。

そもそも、転勤も残業も命じられませんね。与えられた職だけを全うすればいいのです。

そういう契約ですから。

 

少し話が逸れました。

今日のテーマである、「あなたが会社に評価されることは一生ない」ということ。

日本では、そもそも生活を保障するための給与をあげているだけなので、

あなたがとても優秀なスキルや経験を持っていたとしても、

それを評価し、そのスキルや経験に応じた給与を払うという必要がない、ということなのです。

30万円の月給のあなたが、月給100万円あげても惜しくない!という働きをしていたとしても、

あげる必要がないのだから30万円のままです。

じゃあ100万円くれる会社に転職してやる!と思うかもしれませんが、

100万円くれる会社なんてそうそう見つかりません。

何度も言いますが、あげる必要がないのですから。

社長の私腹を肥やすお手伝いを、安月給でさせられるだけです。

おそらく、そのくらいの能力があるあなたがいたとしたら、

自分で事業を興したほうがずっと儲かるでしょう。

 

今、あなたは私の記事を読んでくださっています。

現状に不満を持ち、何とかあがいて状況をよくしようと考えている。

おそらく、これから先、会社に埋もれて生きていくことにはずっと抵抗を感じるようになるでしょう。

あなたが自分の給与より稼げるスキルや経験を持つようになったとしたら。

現代の波にも飲み込まれないビジネスマインドを身に着けたとしたら。

いずれ来るであろうそのときのために、今から少しずつ、行動を起こしていきましょう。