こんにちは、じゅんぞうです。
「朝早く会社に行って仕事を始めよう。電話も鳴らず、静かで、頭も冴えているから、日中の仕事がさっさと片づきます」
というアドバイスをしているビジネス本や自己啓発本をよく見かけます。
私はこのアドバイスについて、意見はごもっともだとは思いますが、絶対に従うべきではないと思います。
なぜなら、あなたは「会社員」だから。
これには2つの観点があります。
まず1つは、「会社に使われている身分」であるということ。
もう1つは、「労働者として法律に守られている身分」であるということです。
順を追って説明していきましょう。
まず、冒頭に述べた「朝早く仕事をすることによって仕事がさっさと片づく」という部分は、疑わなくてよいでしょう。
だからといって、「朝早く会社に行って仕事をしよう」とはなりません。
「会社に使われている身分」なので、そもそも「朝早く会社に行く」ということが許されないのです。
例えば出社9時の会社に朝7時に出社して仕事をするとしましょう。
すると、2時間の時間外労働という扱いになるわけです。
時間外労働というのは、多くの会社では時間外労働命令がなければすることはできません。
つまり、命令していないのに勝手に朝から仕事をした、言ってしまえば懲戒案件です。
会社としては9時に来いというのには理由があります。
9時からでないと命令が下せない、システム上の管理ができないなど。
また、光熱費が余計にかかりますからあなたを会社に早く来させる理由はありません。
あなたがあなたの都合で朝早く会社に行くというのは、会社には関係ないのです。
次の、「労働者として法律に守られている身分」というのは、こういうことです。
朝2時間早く出社した場合は、会社は時間外労働として割増賃金を支払う義務が発生します。
また、そもそも36協定という協定がないと時間外労働をさせられません。
さらには、時間外労働の上限は決まっていて、それを超えると会社に罰則があります。
一見いいようなもののようにも思えますが、守られているということは、自由が制限されているということです。
仮に「残業手当いらないから朝早く出社させてくれ」というのはできませんし、昼休みをさっさと切り上げて仕事をするのもできません。
朝早く行ったら残業代をもらわないといけないので、会社も認めるわけにはいかなくなります。
ですので、会社は朝早く仕事をさせたくてもさせられない、ということになります。
安易に、「朝早く行くことを実践しよう!」としないでください。
会社員なら、会社と相談することです。